初めてのDIYは3戸目で
購入から客付けまでやってみた
こんにちは、事務局のちえざぶです。
今回のコラムはDX@母ちゃんが初心者さんに最初に経験することを勧めている、「現金で買える安い戸建を買って、DIY・各種手続き・仲介業者への営業周り・客付けまでを自分で体験する」ことを私が実際にやった時のお話です。
私がDX@母ちゃんと親しく話すようになった時にはアパート1棟、戸建1戸を所有していたのですが、まあ選ぶ物件がブレブレでこのままじゃダメとあきれた母ちゃんに勧められたのが、この方法です。
まず選んだ物件は「リフォーム済み」と謳っていた築古戸建。
半年前に戸建を買ったばかりだったので、全額現金で購入すると手元資金が無くなってしまう。なので現金+融資で購入しました。全額現金ではありませんでしたが安い戸建でした。
まず仲介さんと現地で待ち合わせて内覧し、50万の指値をお願いしました。
買付書を入れてもらったほうが指値を通しやすいと言われ、下がらなかったら買えなくて良いと思い買い付けを入れました。
その日の内に指値が通り、無事購入。契約・決済と順調に進み、決済後鍵を貰って娘と物件を見に行きました。
リフォーム済みと言いながら、シューズボックスが壊れていたり襖が汚かったり、手を入れなければいけない所が結構ありました。
幸いお風呂はリフォーム済み、トイレ・洗面台は新品、畳は表替え済みでしたので、私が手を入れたのは掃除・木部塗装・和室天井柱塗装・ベランダ塗装・キッチンと洗面台扉のシート張り・洗面台前タイル貼り・階段塗装CF仕上げ・クロス貼り・襖貼り・網戸購入・玄関足元壁ブリックタイル貼り・シューズボックス増設・庭の柵交換・擁壁塗装・外壁塗装(業者依頼)・玄関ドア交換(業者依頼)・電気工事(業者依頼)・室内洗濯機置き場新設(業者依頼)等です。
平日の仕事帰りに材料を購入して車に積んでおき、土日は朝から物件へ。娘が体調の良い時は一緒にいきましたが、最初の頃はほぼひとりでの作業でした。
ヤニ部屋を拭き掃除し、1階の木部をミルキーホワイトでひたすら塗装。合間にキッチンと洗面台の扉にシートを貼って満足しブログにアップしたら、母ちゃんから「小口も貼った方が良いよ」とアドバイスがありました。「小口って何?」と検索して初めて小口ってどこのことかを知りました。
リフォーム済みの家の壁は、トイレと2階の和室2室の内1室が「砂壁」にリフォーム済み。仕方なくシーラーで固めてクロスを貼りました。
なにより、クロス選びがめちゃくちゃ楽しかった。
ノリ付きを買って乾いてしまったら困るのでノリ無しを買いましたが、きちんとビニールに入れて封をしておいたら結構長持ちすることが分かりました。ノリを塗るのも大変で時間が掛かるので、その後はノリ付きを買うようになりました。どちらを選ぶかは好みだと思います。
柱を塗ってからクロスを貼り、お花見の部屋♪のイメージで出来上がった和室。ご満悦でブログに写真をアップすると、今度は母ちゃんから「天井も塗った方が良かったね~」とコメントが。「う~ん、やっぱり」と思い直しクロスにつかないようにぐるりと養生して天井を柱と同じこげ茶で塗りました。
少し考えればわかることですが、天井を塗るなら一番先に塗らないと後が大変です。実は最初に迷って面倒だから柱だけ塗ったのですが、柱を塗ると天井の色が気になるものです。でもやっぱり面倒でそのままクロスを貼ってしまい、母ちゃんに指摘されてやっぱり気になり、後で塗ることになってしまいました。経験があれば柱だけ塗るとどうなるか。それでも塗らないと決めたら誰に何を言われても計画通りに進める。そういう判断が出来たと思います。
庭の草むしりして虫に刺されたり、初めてタイルを貼るのにYouTube先生を調べたり、私のブログ記事を見た先輩大家さん達からアドバイスを頂いたりしながら、進めていくうちに室内に染みついていたにおいが無くなっていました。どんどん綺麗になっていくからモチベーションが上がり、後半は家族で作業する日もありました。娘もDIYが楽しいと少々体調が悪くても一緒に手伝ってくれました。
業者さんに依頼したら、工賃以外に諸費用が色々掛かる等そういうこともこの物件で知りました。
工事前にご近所にご挨拶に行ったとき、お向かいのおばあちゃんが2Lのウーロン茶とグラスを差し入れてくれて、「空き家が増えているから、ここに新しい人が来るのは嬉しい」と言われたのも印象的でした。駐車場が無いから近くで借りようと思っていると話すと、「息子が帰って来る時用に借りてる駐車場が普段は空いてるからいつでも停めていいよ」と言ってくれてお言葉に甘えました。
時々お菓子などを持って行くと1時間くらい話し相手をしてましたが。笑
結局、休みの日だけの作業ではなかなか進まず7か月掛かりました。リフォーム済みで買ったのに拘り過ぎたのかな?
完成に合わせて物件資料・手土産・名刺を準備して、仲介業者が暇になる平日の夕方に客付けをお願いに回りました。どの業者さんも嫌な顔もせず受けてくれました。
1か月後くらいに半年くらいの短期で借りたいという法人から申込があり、短期なので少し家賃を上げてもらって御入居が決まりました。
こうして購入から客付けまでの間には、見積もりに来た工務店の社長に「このままにしておくと地震が来た時に壁が落ちるよ」と言われたり、台風でドアがゆがんだり、ベランダの波板が飛んだり、雨漏りしたりといろいろありました。壁が落ちると言われたときはものすごく凹みましたが、左官屋さんに見てもらうと「そんな簡単に落ちないよ。もし外側が剥がれても壁全体が崩れるわけではないから大丈夫」と教えてもらい、ヒビの補修と外壁塗装をしました。完全に予算オーバーでしたが、しっかり直してもらって良かったです。
ドアや波板は火災保険がおりたので、特約って大事だと実感しました。
この戸建のお陰で、DIYは機会損失が大きいこと、職人さんに依頼する方が良い工事とDIYで出来ることは分けたほうが良いこと、助けてくれる先輩たちへの感謝とリスペクト、「物件は安く買う」ことが全てであること、自分に向いていることと向いていないこと、火災保険は特約をモリモリで付けること、ご近所さんは大事にしないといけないことなど多くを学びました。次の物件にも生かすことが出来ましたし、やってみて良かったと思います。
でも、仕事・家事・娘の体調管理をしながらは限界があるということも分かりました。
DIYで物件を仕上げている大家さん達は本当にすごいと思います。
この経験が私の不動産賃貸業の基礎になっていると思います。
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